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日本人の配偶者等「別居でも婚姻」(京都地裁)

日本人の配偶者等「別居でも婚姻」(京都地裁)

京都市で暮らしていた中国人女性が、在留資格変更許可申請を不許可処分とした大阪入国管理局の処分取り消しを求めた訴訟の判決が6日、京都地裁でありました。神山隆一裁判長は国の処分を違法として取り消しました。判決によると、日本人男性と結婚した女性は2013年8月に日本人の配偶者等に変更すべく在留資格変更許可申請をしましたが、別居などを理由に不許可処分となりました。神山裁判長は、夫は勤務時間などの関係で神戸の実家に居住し、毎日メールなどをやりとりをしていることも挙げ、「婚姻概念が多様化し、同居の有無は婚姻関係に実態があるかを判断する一要素」とし、中国人女性の日本人の配偶者等の在留資格該当性を認めました。日本人の配偶者等の在留資格該当性は、過去の判例では「社会通念上」夫婦の実態が伴っていることが判断基準とされてきました。今回の判決は、合理的な理由で別居しているが、毎日メールのやり取りをして「社会通念上」夫婦の実態があると認定されました。よって、別居に合理的な理由がなく、日々夫婦間の連絡や会話がない場合は「社会通念上」夫婦の実態がないと判断されて、従来とおり変更許可申請は不許可処分になると思われます。

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グリーンピースの上陸許可と外国船籍による沿岸輸送許可(船舶法3条)

グリーンピースの上陸許可と沿岸輸送許可(船舶法3条)

 現在、那覇新港に入港している国際環境保護団体グリーンピースのキャンペーン船「虹の戦士号」の外国人船員が10月31日の入港からいまだ上陸許可が認められず、また辺野古沖海域に同船舶を移動するための船舶法第3条の沿岸輸送許可も未だ審査中となっていることに対し、同団体は名護市辺野古への新基地建設に反対しているために日本政府が不当な扱いをしていると会見を開き、早期に許可すべきと主張しています。以下、外国船籍による沿岸輸送許可について解説いたします。

(沿岸輸送許可)
 法は、日本国内での貨物・旅客の沿岸輸送について、国内安定輸送の確保等の観点から、原則、自国籍船に限定しています(船舶法3条)。いわゆる「カボタージュ」です。
 しかし、沖縄県は、日本本土から地理的に遠く離れた地理的特殊性や製品出荷等で輸送コストが制約となり企業立地が進まない課題があり、この解決すべく外国籍船による貨物・旅客の沿岸輸送の条件を緩和するよう要望がありました。
 そこで、法は、沖縄振興特別措置法に規定された「特別自由貿易地域」及び「自由貿易地域」に限定した特例措置として船舶法第3条に基づく国土交通大臣の特許として、①日本の船舶運航事業者(外航海運事業者)が運航する外国籍船、②二国間の相互主義に基づく外国籍船に限り、外国籍船による貨物・旅客の沿岸輸送を認めました。

「カボタージュ」とは、国内安定輸送の確保等の観点から、自国内での貨物・旅客の輸送を自国籍船に限るものであり、国際的慣行となっている制度です。我が国では船舶法第3条に規定されています。

(船舶法)
第3条 日本船舶ニ非サレハ不開港場ニ寄港シ又ハ日本各港ノ間ニ於テ物品又ハ旅客ノ運送ヲ為スコトヲ得ス、但法律若クハ条約ニ別段ノ定アルトキ、海難若クハ捕獲ヲ避ケントスルトキ又ハ国土交通大臣ノ特許ヲ得タルトキハ此限ニ在ラス

(お知らせ)
当事務所では、船舶等に関連する業務を取り扱っておりますので、船舶や港湾に関するご相談は、徳生海事事務所(海事代理士)までご連絡ください。

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再婚禁止期間めぐる訴訟で最高裁が弁論開く(外国人との再婚)

再婚禁止期間めぐる訴訟で最高裁が弁論開く(外国人との再婚)

女性だけが離婚後6月間は再婚できないとする民法733条の規定は、「法の下の平等」などを定めた憲法に違反するとして、岡山県に住む30代の女性が国に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は4日午前、当事者の意見を聞く弁論を開きました。この日で結審し、判決期日は12月16日午後3時に指定しました。女性は2008年に元夫と離婚しました。当時、現在の夫との間の子を妊娠していましたが、女性のみに再婚禁止期間を設けた民法733条の規定により、離婚後6月間は現在の夫と再婚できませんでした。そこで、女性は精神的苦痛を受けたとして、165万円の損害賠償を国に求めて11年に岡山地裁に提訴しました。代理人は、民法733条の規定は「法の下の平等」を定めた憲法14条や、結婚についての法律は両性の平等に基づいて制定されるとした憲法24条に反すると訴えました。しかし、12年10月の一審・岡山地裁と、13年4月の二審・広島高裁岡山支部の判決はともに、「離婚後に生まれた子の父親をめぐって争いが起きるのを防ぐために設けられた規定で、合理性がある」などとして請求を退けています。今回の最高裁判決の内容によっては、外国人と再婚するときに影響が出ますので、注目の判決となります。

(再婚禁止期間)
第733条  女は、前婚の解消又は取消しの日から六箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 女が前婚の解消又は取消しの前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。

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中国と日本の社会保障協定締結に向けて交渉再開

中国と日本の社会保障協定締結に向けて交渉再開

日中両政府は、両国に進出した企業に課されている社会保険料の二重払いを解消するため、社会保障協定の締結に向けた2国間交渉を3年半ぶりに再開することを決めました。日本政府は、中国に進出した日系企業が社会保険料の支払いを義務づけられ、日本と中国の両方で保険料の「二重払い」を余儀なくされている状態を解消するため、これまでに3回、中国政府との間で社会保障協定の締結交渉を行ってきましたが、日本政府による沖縄県の尖閣諸島の国有化などで日中関係が極度に悪化し、交渉が中断していました。しかし、去年11月、およそ2年半ぶりに日中首脳会談が実現し、関係改善の兆しが見えるようになったことを受けて、日本側から改めて交渉再開を働きかけた結果、およそ3年半ぶりに再開されることになりました。
 中国政府が外国企業に対して課している社会保険料は、事実上、掛け捨てになっているうえ、駐在員の総所得のおよそ2割と高額で、日系企業にとって重い負担となっています。ドイツや韓国の企業は、中国との間で政府が同様の協定をすでに結んでいることから支払いが免除されており、中国に進出している2万社余りの日系企業からは協定の早期締結を求める声が上がっています。

■発効済の社会保障協定
ドイツ(平成12年2月1日発効)
英国(平成13年2月1日発効)
韓国(平成17年4月1日発効)
アメリカ(平成17年10月1日発効)
ベルギー(平成19年1月1日発効)
フランス(平成19年6月1日発効)
カナダ(平成20年3月1日発効)
オーストラリア(平成21年1月1日発効)
オランダ(平成21年3月1日発効)
チェコ(平成21年6月1日発効)
スペイン(平成22年12月1日発効)
アイルランド(平成22年12月1日発効)
ブラジル(平成24年3月1日発効)
スイス(平成24年3月1日発効)
ハンガリー(平成26年1月1日発効)

■署名済の社会保障協定
イタリア(平成21年2月署名)
インド(平成24年11月署名)
ルクセンブルク(平成26年10月署名)

■政府間で交渉中の国
スウェーデン(平成23年10月から協議中)
中国(平成23年10月から協議中)
フィリピン(平成25年9月から協議中)
トルコ(平成26年5月から協議中)

■予備協議中等の国
スロバキア(平成22年9月から協議中)
オーストリア(平成22年10月から協議中)
フィンランド(平成24年10月から協議中)

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機内出産の台湾人女性が米国籍欲しさの確信犯で強制送還

機内出産の台湾人女性が米国籍欲しさの確信犯で強制送還

台湾発ロサンゼルス行き中華航空(チャイナエアライン)の機内において偶然搭乗していたUCLA大学病院の医師の立ち合により台湾人女性が機内で出産をした後、飛行機はアンカレッジの空港に緊急着陸し、親子は現地の病院に搬送されましたが、米国入国管理局は母親を台湾に強制送還しました。台湾の航空機搭乗規則では、医師が発行した旅行許可証明書を持たない妊娠32週以降の女性の搭乗は受けつけない規則があるにもかかわらず、女性は妊娠36週目であることを隠してチケットを購入し、空港チェックインにおいてもそれを偽っていたことが発覚しました。仮に、出産した子に米国籍が認められた場合、両親は米国での永住権を取得すべく移民審査をする予定です。しかし、近年出産により子供に米国籍を取らせてから自分たちも米国移住をと考えている外国人に、米国移民局は厳格な対応をとっています。

【国籍取得による出生地主義と血統主義】
出生地主義とは、国籍取得において出生地した国の国籍が付与される主義をいいます。現在、アメリカ合衆国、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、パキスタン等で採用されています。
一方、血統主義とは、国籍取得において、親のどちらかの国籍が子の国籍となる主義をいいます。 現在日本やドイツ等で採用されています。従来、日本は父親が日本人に限り、その子供に日本国籍を認めていました。しかし、ピアニストのフジ子ヘミングのような例が出たため、父親母親どちらの国籍でも選択できるように1985年に国籍法が改正されました。いわゆる父母両系血統主義と呼ばれています。なお、日本で生まれて両親の行方がわからなかったり、国籍がない場合は日本国籍を与えるべく、血統主義の弊害を是正すべく例外的に出生地主義が採用されています(国籍法2条3号)。

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