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日系四世の更なる受入れのための特定活動告示の一部改正

 各国にいる日本国民の血統を有する日系人において、日系四世が18歳以上30歳以下等の一定の要件を満たす場合、「特定活動」の在留資格が付与されることになりました(改正後の特定活動告示43-別表第10)。又、受け入れ人数は、制度開始当初については全体で年間4000人程度を想定しているとのことです。なお、本制度は、現在パブリックコメントを実施し、平成30年3月下旬に施行される予定です。

1.改正の趣旨
 法は、日系四世が「定住者」の在留資格を有する日系三世の扶養を受ける未成年で未婚の実子であって素行が善良である者に限って、「定住者」の在留資格を付与しています(入管法―定住者告示六ーハ)。
 しかし、日系四世が成人で既婚の場合、未成年で未婚という要件を満たさず、「定住者」の在留資格が付与されません。
 そこで、法は、申請時の年齢が18歳以上30歳以下等の一定の要件を満たす日系四世については、日本文化を習得する活動等を通じて日本に対する理解や関心を深めてもらい、もって、日本と現地日系社会との結付きを強める架け橋になる人材を育成すべく「特定活動」の在留資格を付与する旨改正しました(特定活動告示43-別表第10)。

2.18歳以上30歳以下の日系四世の許可基準(特定活動告示ー別表第10)
 一 次のイ又はロのいずれかに該当すること。
  イ 日本人の子として出生した者の実子の実子。※かっこ書省略
  ロ 日本人の子として出生した者でかつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるものの実子の実子の実子。※かっこ書省略
 二 申請時の年齢が18歳以上30歳以下であること。
 三 帰国のための旅行切符又は当該切符を購入するための十分な資金を所持していること。
 四 申請の時点において、本邦における滞在中、独立の生計を営むことが見込まれること。
 五 健康であること。
 六 素行が善良であること。
 七 本邦滞在中に死亡し、負傷又は疾病に罹患した場合における保険に加入していること。
 八 基本的な日本語を理解できる能力を有していることを試験により証明されていること。

3.活動内容
 上記別表第10に掲げる要件のいずれにも該当する者が、本邦において通算して5年を超えない期間、①特定の個人又は団体から本号に規定する活動の円滑な遂行に必要な支援を無償で受けることができる環境の下で行う、日本文化及び日本国における一般的な生活様式の理解を目的とする活動(日本語を習得する活動を含む。) 並びに、②これらの活動を行うために必要な資金を補うため必要な範囲内の報酬を受ける活動をすることが認められます(特定活動告示43)。

4.未成年の日系四世
 未成年の日系四世は、従来どおり「定住者」の在留資格を有する日系三世の扶養を受ける未成年で未婚の実子であって素行が善良である者に限って、「定住者」の在留資格が付与されます(入管法―定住者告示六ーハ)。

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弁理士(未登録)について

1.弁理士試験及び法定実務修習
 徳生は、既に弁理士試験に合格しており(合格証書第13587号)、法定実務修習を受講すれば弁理士登録が可能です。法定実務修習は、弁理士登録を希望する特許庁審査官や弁護士の先生等を含めた全員が対象となる法律で義務付けられた修習です(弁理士法第16条の2等)。
 しかし、法定実務修習は、約3月間にわたって東京、名古屋、大阪のいずれかの選択地において実施されるため、仕事をしている北海道、東北、九州等の地方の在住者にとっては、全日程に参加することが困難な状況です。
 よって、徳生は弁理士登録を行いませんが、弁理士の論文試験で培われた法的思考力を生かし、本業に係る業務の適正化を図り、法令及び行政に関する手続の円滑な実施に寄与すべく努力する所存です(行政書士法第1条、社会保険労務士法第1条、海事代理士法第1条)。

2.本業との関連性
 当事務所の取り扱い業務は、船舶、国籍、在留資格(外国人ビザ)、輸出入許可、外国人及び船員の労務管理等の国際業務を中心に取り扱っています。一方、弁理士試験は、パリ条約、マドリット協定議定書、ハーグ協定のジュネーブ改正協定、特許協力条約(PCT)等、条約を柱とした知的財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権等)に係る国際手続の知識が求められます。両者は、我が国の行政庁に対する国際手続において関連性を有します。

3.結語
 甚だ浅学非才ではございますが、上述知識を活用し、多角的な視野や知見をもって本業に励んで参りたいと考えておりますので、何卒御指導賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

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年末年始の営業について

平素は格別のご高配を賜りありがとうございます。
当事務所は、12月29日~1月3日まで年末年始休業とさせていただきます。
翌年の営業開始日は、1月4日からとなります。
ご不便をお掛けいたしますが、ご了承のほど何卒よろしくお願いいたします。

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外国人労働者への安全衛生教育

 宮城県名取市内の食品メーカーの工場において、2016年6月、アルバイトのネパール人留学生が右腕切断の大怪我をする事故がありました。仙台労働基準監督署は、2017年12月14日、当該食品メーカーと当時の工場長を労働安全衛生法違反の疑いで仙台地方検察庁に書類送検しました。

1.労働安全衛生法
 労働安全衛生法は、労働基準法と相まつて、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的としています(同法1条)。
 外国人労働者は、日本語の知識が不足し、労働災害を誘発する蓋然性が高い危険業務に従事していることを十分に理解せずに業務に従事するおそれがあります。特に、留学生においては、その傾向が顕著となります。
 よって、外国人労働者(留学生を含む)を雇用する会社は、母国語での説明やマニュアル等を整備し、安全衛生の周知を図り、労働災害を未然に防止し、外国人労働者の安全と健康を確保する必要があります(同法1条)

2.雇入時の安全衛生教育
 法は、事業者は労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければならない旨規定します(労働安全衛生法59条)。
 又、事業者は、労働者を雇い入れ、又は労働者の作業内容を変更したときは、当該労働者に対し、遅滞なく、次の事項のうち当該労働者が従事する業務に関する安全又は衛生のため必要な事項について、教育を行なわなければならない旨規定します(同法施行規則35条)
 1号  機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること。
 2号  安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱い方法に関すること。
 3号  作業手順に関すること。
 4号  作業開始時の点検に関すること。
 5号  当該業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。
 6号  整理、整頓及び清潔の保持に関すること。
 7号  事故時等における応急措置及び退避に関すること。
 8号  前各号に掲げるもののほか、当該業務に関する安全又は衛生のために必要な事項

3.雇入時の健康診断
 法は、事業者は労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならない旨規定します(同法66条)。
 又、事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない旨規定します(同法施行規則43条)。
 1号  既往歴及び業務歴の調査
 2号  自覚症状及び他覚症状の有無の検査
 3号  身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
 4号  胸部エックス線検査
 5号  血圧の測定
 6号  血色素量及び赤血球数の検査
 7号  GOT、GPT、γ―GTPの肝機能検査
 8号  LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド量の血中脂質検査
 9号  血糖検査
10号  尿中の糖及び蛋白の有無の尿検査
11号  心電図検査

4.健康診断の費用負担
 法は、事業者に対し、労働者を雇い入れるときの健康診断を行わせる義務を課している以上(同法66条)、健康診断の費用は、事業者が負担すべきものとなります。

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虚偽申請によって在留資格を取得した者を罰則の対象とした改正法適用

虚偽申請によって在留資格を取得した者、これを幇助した勤務先、弁護士、行政書士及び学校職員等の申請取次者を罰則の対象とした改正入管法が第192回臨時国会において成立し、平成29年1月1日から施行されています。

1.改正法を適用した事件
 岩手県警察は、6月、虚偽申請によって在留資格を取得した者等を罰則の対象とした改正入管法を適用して、中国人女性を逮捕、送検しました。改正法の適用は、全国で2件目です。偽装結婚が絡む事件としては初適用となります。
 又、当該事件において、被告の偽装結婚を知りながら在職証明書に押印して在留期間の更新を幇助したとして、被告が勤める勤務先の経営者も書類送検されました。

2.改正法の趣旨
 従来、入管法は、虚偽申請によって在留資格を取得した者について、罰則の対象ではありませんでした(旧法70条、74条の6)。
 しかし、政府は、「世界一安全な日本」創造戦略において不法滞在対策、偽装滞在対策等の推進を掲げ、偽装滞在者等の積極的な摘発を図り、これらを助長する集団密航、旅券等の偽変造、偽装結婚等に係る各種犯罪等について取締りを強化する旨決定しました(平成25年12月10日閣議決定)。
 そこで、法は、虚偽申請を罰則の対象とすべく、偽りその他不正の手段により、上陸の許可等を受けて本邦に上陸し、又は4章2節の規定による許可(更新、変更、永住許可等)を受けた者を罰則の対象とし(改正法70条1項2号の2)、営利の目的で当該規定の行為の実行を容易にした者も、罰則の対象となる旨改正しました(改正法74条の6)。

3.勤務先、弁護士、行政書士及び学校職員等の申請取次者の留意点
 改正入管法は、偽りその他不正の手段(虚偽申請)によって、在留資格を取得等した者は、罰則の対象となる旨規定します(法70条1項2号の2)。
 又、当該規定を新設するに伴い、営利の目的で当該規定の行為の実行を容易にした者、すなわちブローカーだけではなく、虚偽申請に加担した勤務先、弁護士、行政書士及び学校職員等の申請取次者も罰則の対象となりました(法74条の6)。
 思うに、「偽りその他不正の手段」が広義に解釈されると、申請書に記載した事実を証明できなかった場合や、申請書の一部不記載の場合なども処罰の対象となり、入国管理局が虚偽申立又は告発をした場合、捜査や刑事訴追の対象となるおそれがあります。申請書類は、行政書士等が調査・立証に努めるは当然ながら、海外で作成されたものも多く、調査能力には限界があります。当局の濫用的な告発等があった場合、外国人本人だけでなく、本人の家族、勤務先、弁護士、行政書士及び学校職員等についても「偽りその他不正の手段」について未必の故意があるとして共犯(共同正犯や幇助犯)として捜査や刑事訴追の対象となるおそれがあります。
 よって、勤務先、弁護士、行政書士及び学校職員等の申請取次者は、出入国の公正な管理を図る法目的の下(1条)、今まで以上に申請書類の真実性に努めるとともに虚偽申請を未然に防止しなければなりません。又、行政書士においては、業務の適正を図ることにより、行政(入国管理局)に関する手続の円滑な実施に寄与しなければなりません(行政書士法1条)。

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