ハラル認証に関する政府の実態調査

 イスラム圏からの観光客誘致が注目される中、戒律に則した食事提供ができることを示す「ハラル認証」をめぐって日本国内で混乱が生じています。ハラル認証には、国際的な統一基準はありません。国や地域ごとに宗教団体やNPO法人などが審査し、認証を与えているのが現状です。このような状況下、政府による“お墨付き”を与えているのがマレーシアの認証機関「JAKIM(ジャキム)」で、国際的に信頼性が高いとされています。日本では、NPO法人「日本ハラール協会」(大阪市)と宗教法人「日本ムスリム協会」(東京都)が、JAKIMの承認を受けて認証を行っています。JAKIMの基準では「食材の保管や輸送は豚肉などの許されない食材と物理的に隔離して行う」「台所や調理器具も区別する」などと定めており、極めて厳格です。管理が農場から食卓にまで及ぶため、日本の一般の飲食店にとってはハードルが高いとの声もあります。
 そこで、観光庁は認証機関の実態調査に乗り出すことを決め、来年3月までに認証団体の数や認証の仕組みについて調べる方針です。ただし、行政には憲法上の政教分離の原則があるため、あくまでも「観光環境を改善するための情報収集」にとどめるとのことです。