婚外子の相続格差規定の民法改正へ(外国人の相続)

最高裁は9月、婚外子の相続格差について(1)日本社会に法律婚制度は定着しているが、家族の形態は多様化している(2)父母が婚姻関係にないという子にとって選択の余地がない理由で不利益を及ぼすことは許されない——との判断を示しました。
そのため、政府は12日の閣議で、結婚していない男女間に生まれた婚外子(非嫡出子)の遺産相続に関する格差規定を削除する民法改正案を決定しました。最高裁が相続分を法律婚の子(嫡出子)の半分とする民法の規定を違憲と判断したのを受けた措置です。改正案は民法900条の「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とする」との規定を削除する内容。改正案が成立すれば、婚外子と嫡出子の相続分は原則として同じになります。

◆外国人の相続
日本人が外国人との間に婚外子が誕生する場合があります。すなわち、国際結婚しないで子供が誕生するケースです。この場合、どの国の法律を適用するか(準拠法)を決めることになります。
亡くなった人が日本人の場合、相続は、被相続人の本国法となります(法の適用に関する通則法36条)。つまり、日本の民法により相続を行います。これを、国際私法の定め方によると「相続統一主義」と呼ばれています。また、韓国、台湾も被相続人の本国法の規定となっています。なお、被相続人の最後の住所地を準拠法としているのがスイス、南米の国です。
一方、動産は被相続人の死亡時の住所地法に従い、不動産は、不動産所在地の法律に従うと規定する「相続分割主義」を採用している国もあります。イギリス、米国がその例です。

◆民法改正を受けて
被相続人(亡くなった人)が日本人で、婚外子(国籍問わない)がいるケースでは、民法により相続を行い、婚外子は嫡出子と相続分は同じになります(法定相続分)。ただし、遺言書、遺産分割協議書により異なる持分とすることは可能です。
一方、外国人が亡くなり、婚外子がいれば、外国人の母国の準拠法を調べて、その規定に従い相続を行います。したがって、今回の民法改正による影響は、亡くなった外国人の母国法により異なります。