在留特別許可を求め署名活動(川崎のフィリピン人家族)

在留資格のないまま長年日本で暮らす川崎市内のフィリピン人一家とその支援者が、在留特別許可を求め署名活動などに取り組んでいる。3人の子どもは日本生まれで、話せる言葉は日本語だけ。「子どもたちのためにも日本にいたい」と訴える父親のフェルナンド・ロペスさん(49)らは20日、東京入国管理局横浜支局に嘆願書を提出する。 在留特別許可を求めている一家は、ロペスさんと妻のロリータ・コスタレスさん(43)、小学6年生の長女、小学1年生の長男、保育園児の次女。

 ロペスさんは1986年3月、観光ビザで来日し、建設作業員などとして働きながら、幼なじみのコスタレスさんと日本で再会。長女、長男、次女をもうけたが、オーバーステイ(不法滞在)の発覚を恐れ、出生届は出していない。

 日本の生活になじみ、友達がたくさんできた子どもたちは、フィリピンの公用語のタガログ語や英語は理解できない。いずれ母国に帰るつもりだったが、長女の小学校入学を機に、一家5人は日本での暮らしを強く望むようになった。

 ところが、在留特別許可を取得する準備を進めていた矢先のことし6月15日、コスタレスさんが出入国管理法違反の容疑で警察に逮捕された。ロペスさんと子どもは翌日、同支局に出頭しオーバーステイの違反事実を申告したが、コスタレスさんはいまも入管の収容場に拘束されている。

 ロペスさんは「フィリピンに帰らないといけないかもしれないと話したら、子どもたちはみんな泣いていた。日本で勉強させてあげたい。お願いします、助けてください」と話す。

 地域の人々は「ロペスさん家族を支える会」を結成。署名活動を展開し、子どもたちが通う小学校長や担任教師ら11人に嘆願書を書いてもらい同支局に提出する。同会事務局長の原千代子さんは「地域に根を下ろし、真面目な生活を送ってきた善良な市民。ロペスさん一家は、日本社会の一員として認められてもいいはず」と訴えている。