人身売買報告書による外国人研修制度

米国務省は、世界約180カ国・地域の人身売買の実態をまとめ、各国政府の取り組み状況を4段階に格付けした2011年版人身売買報告書を公表した。報告書は日本について、外国人研修生制度に絡む虐待問題に適切に対処していないなどと批判、7年連続で上から2番目のグループに位置付けた。
 報告書は、中国人研修生らに対する保証金を通じた身柄拘束や行動制限、無報酬労働などの虐待の事実が報じられているにもかかわらず、日本政府は強制労働の存在を認めていないと指摘。「日本政府は人身売買撲滅に向けた最低限の基準を順守していない」と結論付けた。 
 また、日本の経済力、人身売買問題の深刻さの割に、被害者支援対策への資金拠出が少ない点も問題視した上で、関連犯罪に対する法執行が貧弱だとして、包括的な人身売買禁止法の制定を勧告した。
 人身売買報告書の格付けは、人身売買の被害者保護に関する最低基準を満たしている「1段階」を筆頭に、「2段階」「監視対象国」「3段階」の4グループに分けられている。改善の努力が見られない最低ランクの「3段階」には、北朝鮮やキューバ、ジンバブエなどが挙げられている。