ハーグ条約の国内法骨子案(「中央当局」設置)

政府は、国際結婚が破綻した場合などに、相手の承認を得ないで子どもを国外に連れ出すことを認めない「ハーグ条約」に加盟する方針を固め、政府内に、この条約の担当部局を新設することなどを盛り込んだ、加盟に必要な国内法の骨子案をまとめました。

「ハーグ条約」は、国際結婚が破綻した場合などに、相手の承認を得ないで子どもを国外に連れ出すことを認めず、出国していた場合には元にいた国に戻す手続きを定めたもので、日本はアメリカやフランスなどから加盟を求められていました。こうしたなか、政府は今月下旬にフランスで主要国首脳会議が開かれるのを前に、条約に加盟する方針を固め、加盟に必要な国内法の骨子案をまとめました。それによりますと、外務省に「中央当局」という名称の担当部局を新たに設置し、条約関連の事務を担わせるとしたうえで、この「中央当局」が、子どもの返還を求める他国からの申請を受けて、子どもの所在の調査と特定を行うなどとしています。その際、関係機関や自治体に情報提供を求めることができるようにする。条約発効前に発生した事案はさかのぼって適用されることはないとした。また、親に返還を命じるための裁判手続きを新設し、子どもの返還を求めた親が、その子どもに暴力をふるうおそれがある場合や、子どもを連れ帰った親が、元いた国に戻れば、逮捕・刑事訴追されるおそれがある場合は、返還を拒否できるとしています。与党・民主党は5月11日、外務専門会議で条約加盟に必要となっている国内法の整備を進めていくことを決定した。政策調査会役員会で近く正式に決まる見通しで、政府はこれを受けて関係省庁閣僚会議で加盟方針を決める。

20日にも閣議了解する予定で、26日、27日にはフランス・ビードルで開催される主要8カ国首脳会議で菅直人首相が加盟を表明する予定だ。