災害弱者の外国人状況レポート

震災に遭遇した日本滞在中の外国人の安否や所在確認が難航している。これまで約80カ国から各国大使館などを通じ数百件の照会があったが、ほとんど確認できていないようだ。実際に安否不明の外国人は、届け出の数倍との見方も出ている。

 被災外国人も「災害弱者」だ。16年前の阪神大震災でも、さまざまな困難に見舞われた。まず言葉の壁で情報から孤立する。BBCやCNNなどのニュース番組でも被害状況は伝えられているが、いま自分がいる場所やその周辺の情報となると、なかなか手に入らない。

 避難所にたどり着いても、物資配布などの連絡は日本語。外国語で広報紙が出されたこともあるが、言語は限られていた。また何人かで自宅から持ち寄った食料を食べていたら「どこから盗んできた」と罵声を浴びせられ、誤解を解くことができなかったという例も。

 さらにオーバーステイなどの問題(現在は、特措法により8月31日まで延長)。健康保険などに加入していない場合、災害による傷病のため高額の医療費を自己負担せざるを得なくなった。義援金をもらおうと思っても、役所で罹災(りさい)証明などの手続きをすれば入国管理局に通知されることから、悩んだ人もいたようだ。

 阪神・淡路大震災復興基金で回収不能になった外国人医療費について300万円を上限に補助したり、役所の相談窓口に来た外国人にパスポート提示を求めないなどの措置が取られたが、外国人の立場は不安定だった。東日本大震災でも同じような状況にいるだろう。