在日パキスタン人 震災支援

 群馬県と栃木県に住むパキスタン人8人が、東日本巨大地震の津波で壊滅的な被害を受けた岩手県大槌町で支援活動を行っている。

 22日には、4トントラックの荷台一杯に詰め込んだ支援物資を町に届けた。「とにかく被災地に」と飛び出した8人。昨年のパキスタン大洪水で、日本が行った大規模支援に対する「お返し」だという。

 8人は群馬県前橋市や太田市、栃木県足利市などに住む。被災地の映像が、約2000万人が被災した昨年7月の大洪水や、テロが多発する母国の惨状と重なったという。洪水では、日本は多額の支援金を出すとともに、500人規模の自衛隊員を派遣した。

 今回の地震でパキスタンからの公式支援はないため、8人は「自分たちの番」と支援を思いついた。両県に住む同胞数十人から寄付金を募り、群馬県内で食料や水、おむつ、毛布など1200万円分を購入。

 トラック2台とワゴン車に積み込み、とにかく急げとばかりに先遣隊数人が行き先を定めぬまま、18日に前橋市を出発。東北道で給油中、「大槌町への支援は十分ではない」と聞き、8時間かけてたどり着いた。

 大量の支援物資は、住民3分の1以上が避難者となった町も大歓迎だ。町職員倉本秀紀さん(60)は「ありがたいとしか言いようがない」と笑顔。搬送には、常駐の自衛隊員も手伝った。

 8人は、町の仮役場に泊まり込み、23日にはパキスタンカレー2000食分の炊き出しをする。前橋市、自営業アブドラ・ハフィゼさん(41)は「日本とパキスタンは同じ言葉が好き。『困った時はお互いさま』だよ」と笑った。